石黒　あらためて、どのような経緯で3つの事業を手がけるようになったのか、経緯をお聞かせください。
 
山本　私はもともと、栃木県の学習塾に就職し、講師をしていました。その後、私自身が学生時代に生徒として通っていた埼玉県の学習塾に転職したんです。その際、私が教室長として、前代表から教室を引き継ぐことになりました。
 
石黒　ご自身の思い出の塾に、今度は経営者として戻ってきたんですね！
 
山本　おっしゃる通りです（笑）。実は、その前代表がもともと印刷業を営んでおり、私が教室長を引き継いだのを機に印刷業に専念することになりまして。その影響で私も印刷業界に興味を持ち、私自身、新たな分野の仕事にもチャレンジしたいと考え、この会社を共同で設立したんです。
 
石黒　なるほど。印刷業を始めてからも塾の経営を続けているのはどうしてなんでしょう？
 
山本　それは何と言っても、小学生の頃から当塾に通ってくれている生徒たちの存在があったからですね。彼らが立派に成長し巣立っていけるよう、最後まで責任をもって指導していきたいという気持ちがありまして。今でも並行して塾の経営も続けています。
 
石黒　生徒さんたちにとっても、そのように真剣に向き合ってくれる先生がいるというのは嬉しいことだと思いますよ。実際、私も一生懸命に指導してくれた塾の先生のことは今でも覚えています。生徒さんと接するときは、どのようなことに気をつけていますか？
 
山本　それが相手にとって良いことか、嬉しいことかを常に考えるようにしていますね。私自身が「こうすればいい」と思うことよりも、生徒たちが自主的に考えて取り組めているかどうかを意識しています。
 
石黒　素晴らしいお考えですね！　先生の指導の方針によって、子どもたちの勉強の好き嫌いが左右されることもありますよね。私も学生時代は先生のアドバイスが心の支えでしたので、そのありがたさが良くわかります。山本社長が常に先回りをして何が最適なのか導いてくれていると、お子さんたち自身はもちろん親御さんにとっても安心だと思います。実は、私の子どもたちは幼い頃、とても人見知りで疑問点を聞けなかったり、絶対に無理とわかっていても断ることができなかったりして、自分ではどうにもできない課題を受けてきては、泣きながら「無理だよー」と頻繁に私に助けを求めてきて、家では大変でしたね（笑）。