千葉　でも、なかなか胃が痛くなるお仕事でしょうね（笑）。
 
吉村　そうですね。例えば、昔は管理組合と管理会社では管理組合のほうが力が強く「そんな対応なら管理会社を変える」と言うことができました。しかし、今は管理会社のほうが立場が上で「それでは業務として成り立たない。契約を打ち切る」と言われることもある時代なんです。ただ、いずれにしろ管理組合と管理会社が手を取り合ってマンション管理組合を運営することが最も肝心です。その仲立ちもする仕事に私はやりがいを感じています。
 
千葉　なるほど。ところで、訪問マッサージの業務も始めたきっかけも気になります。
 
吉村　独立を考えたときに、マンション管理士の仕事だけでは不安があり、手に職も付けたほうがよいのではと考えました。そこで、鍼灸師とあん摩マッサージ指圧師の資格に着目しました。千葉県に戻ってから専門学校に3年間通い、2022年に資格を取得しました。現在は、地域のケアマネージャーさんなどからのご紹介で医療保険適用による訪問マッサージを施術しています。一人暮らしのお年寄りなど、さまざまな方のご自宅にお邪魔しています。
 
千葉　そうなんですね。患者さんの中には、認知症の方や要介護の方も多いのでしょう。
 
吉村　はい、寝たきりになったり意思の疎通が難しくなったりした方もいらっしゃいます。でも、だからといって何もしないとますます身体が弱ってしまうもの。私の役割はそのような方々にマッサージと会話を通じて元気になっていただくことです。定期的な訪問を楽しみになさっている方も多く「ありがとう」の言葉が身に沁みます。
 
千葉　訪問マッサージのお仕事で、吉村代表が何よりも意識していることは？