プロフィール 神奈川県出身。グラフィックデザイナーを目指し神奈川の有名高校のデザイン科に進学。卒業後は照明器具の会社で照明コーディネーターとなる。体調を崩したことを機に電気工事の職人に転身するも、再びデザイナーになるため有名フラワーショップに就職し空間デザインを学ぶ。石材の修復工事を手がける会社に転職を経て造園職人の道へ。これらの経験を活かすべく、2009年にいまむら造園株式会社を創業した。【ホームページ】
挫折を経験し電気工事士から造園職人に転身
今村 もともと私は、グラフィックデザイナーを目指していたんですよ。そこで神奈川県内の有名高校のデザイン科に進学し、課題が終わるまで帰宅させてもらえないほど厳しい環境で勉強しました。ただ、成績は悪くなかったものの周囲が天才ばかりで自信をなくしてしまったんです。それで別の進路を模索して、卒業後は照明器具の会社で照明コーディネーターになりました。
八重樫 なるほど。グラフィックではない、別のデザイン系のお仕事を選ばれたんですね。
今村 ええ、ところがその会社では営業ばかりさせられるなど、ブラックな社風のせいで体調を崩してしまいまして。その後、知り合いに誘われて電気工事の職人に転身し、第二種電気工事士の資格も取りました。それでもデザイナーになる夢をあきらめきれず、3年後には「無給でいいから働かせてください」と押しかけ、東京都内の有名フラワーショップに就職して併設の学校で空間デザインを勉強し始めたんです。ただ、生活は一気に苦しくなりました。
八重樫 仕事が無給で学校にも通うとなると、生活はなかなか難しいですよね・・・。
今村 しかも、当時は結婚を考えていた女性がいたんです。結局、私は安定した職を求めて石材の修復工事を手がける会社に転職したのですが、そこもかなりのブラックでして。さらに、彼女には「夢を追いかけているあなたが好きだった」と言われ、振られてしまいました(笑)。このときすでに私は24歳です。電気工事の仕事にやりがいを感じていたこともあり、これまでの経験を活かせる仕事を探して造園職人に転じたんです。