農機具に使用されるプラスチック部品の製造などを行う有限会社若葉精工は、創業から約50年となる老舗企業だ。二代目の代表取締役を務める飯塚和弘氏は、父の不幸により急遽として会社経営を引き継いでから苦労を重ねてきた。そして現在では「楽しむ人を増やす」を会社の理念として邁進しているという。そんな飯塚社長の仕事観や、ものづくりへのこだわりを、ミュージシャンの鶴久政治氏が詳しく聞いた。
半世紀を迎えるプラスチック部品の製造会社
飯塚 はい。弊社は私の父が1973年に創業し、1984年に法人化しました。ですから、来年2023年で創業から50周年を迎えます。
鶴久 ちょうど半世紀ですか! それだけ長く続いているのは素晴らしいですね。こちらでは、どのような部品をつくっておられるのか、ぜひ教えてください。
飯塚 主にチェーンソーや草刈り機といった農機具に使用される部品です。例えば、チェーンソーや草刈り機のボディ部分にあたるエンジンのカバーや、エンジンを作動させるトリガー、燃料タンクのキャップなどが多いですね。弊社では、農機具メーカーさんからご依頼をいただき、そのようなプラスチック部品の射出成型や加工のほか、成型に用いる金型の設計や製作などを行っています。
鶴久 エンジンを覆うカバーやボディなどは体に触れる部分でもありますし、使いやすさや安全性にもかかわってきますから、非常に重要なお仕事ですよね。そのようなものづくりに対するこだわりや飯塚社長のご経歴なども、詳しくうかがっていきましょう。