「スペルト小麦」を使った焼き菓子専門店
大山 そうなんですよ。ディンケルは「スペルト小麦」の意味で、トルテはケーキなどのお菓子のこと。つまり「スペルト小麦でつくったお菓子」という意味なんです。
吉井 スペルト小麦とは初めて聞きました。そちらは後ほどゆっくりうかがうとして、まずは大山代表のご経歴からお聞かせください。
大山 私はもともと東京・丸の内の有名ブラッスリーで修業しており、2017年10月からはレストランに勤務してガトーショコラやシュトーレンなどドイツのお菓子をつくってきました。その中で私は、使う小麦の違いによる味の変化に気付いたんです。それをきっかけに「もっと違う小麦も使い、味わいの強いお菓子をつくってみたい」と考えるようになり、出合ったのがスペルト小麦でした。スペルト小麦をパンなどに使っているお店はあるものの、フィナンシェやマドレーヌといった焼き菓子に使用している店は、ほとんど存在しないことも知ったんです。