既成概念を超えるニュータイプの建築家

秋川　あらゆる方面とコミュニケーションを取りながらプロジェクトに臨んでいらっしゃるのがよく分かります。今後はどんなプロジェクトを構想中ですか。

山下　「美と健康の街」を造ろうと思っています。そこに住めば女性も男性も健康になり、美しくなるという街です。

秋川　それ、いいですね！私も住みたい（笑）。

山下　いま、慶應義塾大学に招聘されてこのテーマでゼミを持っていまして、これから成果を具体化します。街には古民家を移築して手軽な「農」をライフスタイルに取り込みます。農業は気持ちも癒されるし、自分で作って収穫した作物はおいしいですからね。

　あと、医療も充実させます。そのためにコア・メンバーには美術系のアーティストや大学教授なども集めています。

秋川　山下社長の夢が、これから実現していくわけですね。

山下　お言葉ですが、夢じゃないんです（笑）。偉そうに聞こえるかもしれませんが、僕は今まで、自分で決めて実現しなかったことは一つもないんですよ。決めたことは必ず３年から５年以内に実現させます。今回も自信があります。

秋川　“意志あるところに道は拓ける” と言いますものね。それだけ強い意志を、どうやって持てるのですか。

山下　基本的に自分が好きなことをやっていますからね（笑）。自分の人生の９割が仕事だと思いますが、まったく苦になりません。仮に好きな仕事じゃなくても、自分の “好き” の土俵に持ってくればいいんです。大抵のことはきっと好きになれる自信がありますよ。

秋川　仕事にも人生にも、愛情を持って取り組むことが大切なんですね。プロジェクトの実現を楽しみにしています。本日はありがとうございました。

慶応義塾大学で研究が進む、「美と健康の街」のイメージ模型。“農と住の融合” をテーマに医療も充実させ、そこに暮らす人々と一緒に美しくなっていく街にする。現代住宅と古民家が自然に共存している様子が、模型からもうかがえる。

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