『GO HOME』ではエリート研究員を演じている柳さん。演じていて難しかったことをお聞きすると、「専門用語が多いセリフは難しかったけどやりがいがある」と話してくれた。
自信を持って演じられるように
菜津は科捜研で出た結果を、桜や真に伝えるシーンが多くあります。桜と真に説明しながら、見てくださっている方にもちゃんと伝わるように、丁寧にセリフを言うように心がけています。
そのために意識しているのは、セリフの中で強調したい部分を決めておいて、それに合わせてセリフ全体の抑揚を考えることです。ただ、これは意識しすぎると不自然になってしまうので、頭に入れておく程度にしています。繰り返し練習して、良い塩梅を見つけていますね。
専門用語も多く使う、いわゆる説明台詞は感情を乗せづらいので大変ではありますが、その分やりがいも感じています。実際に科捜研で働いている方が見たときに違和感のないようにしたいと思っているんです。「そうそう、こういう感じ!」と思っていただくことが目標ですね。
昨年1年間は、舞台作品に何度か出演させていただいていました。そこで得た技術や自信が、『GO HOME』の現場で発揮できていると感じています。吉田鋼太郎さんをはじめ、役者歴の長い方々が多い現場でも、自信を持って自分のテンポでお芝居ができるのは、昨年の経験で成長した部分だと思っています。
また、『GO HOME』はオリジナルドラマなので、台本をもらうまでどのようなストーリー展開になるのかわからないのも楽しみになっています。役を深堀りしていく中で、台本を見て「一緒にご飯を食べに行く間柄なんだ」などがわかると、理解も深まるんです。あとは、身元不明人相談室にいるメンバーが、どのような理由でここに配属されたのかは気になっていますね。これから話が進んでいく中で、みんなの過去も明らかになってくると思うので、みなさんにも楽しみにしていてほしいです。
私自身を応援してくださっているファンの方々には、私が難しいセリフを頑張って言っている姿を楽しんでいただければ嬉しいです(笑)。私は菜津と違って勉強が得意ではないんです。ファンの方々はそれを知っていると思うので、「頑張ってるな」「偉いな」と楽しんでもらえるんじゃないかな(笑)。
自分自身と正反対の要素を持つ役柄を演じているのが楽しいと語る柳さん。これまでに印象深かった役をお聞きすると、「幸が薄い役を演じたときは難しかった」と笑いながら答えてくれた。
ポジティブ思考であるために
幸の薄い役柄を演じたときは、なかなか難しかったです。どうしても、幸が薄い雰囲気を出せなかったんですよ(笑)。スタッフさんには、顔が生き生きしていると言われてしまいました。メイクさんに相談して、「化粧はしないほうが良いよ」とアドバイスをいただいたり、ライトの当て方を工夫してもらったりするなど、スタッフさんみなさんに幸薄そうに見えるようお手伝いをしてもらったんです。
演技の面では、マイナス思考で考えるように気持ちを切り替えていましたね。そうすると、自然と表情も暗くなったんですよ。ただ、そういった気持ちはプライベートには持ち込みません。しっかりと切り替えて、普段はポジティブに物事を考えるようにしています。
ポジティブ思考であることが、体調管理の一環だと思っています。気持ちが滅入っていると、仕事においても良いパフォーマンスを発揮できないことが多いですからね。これまでさまざまな経験を積む中で、プライベートにおいても、仕事においてもポジティブであることが大切だと学びました。
ともかく気にしすぎないことを大事にしています。ネガティブな声ばかりに反応していると、それに引っ張られて負の連鎖が起きてしまうような気がするんです。だから、マイナスな意識は自分で断ち切っていかないといけません。何かを失敗してしまったときも、落ち込むのではなく「次はこうしてみよう」と前向きに考えたほうが良いですよね。