子どもの頃に抱えていたコンプレックスが、女優になったことで解消されたという北さん。「お芝居をしていれば何者にもなれることが嬉しい」と語る北さんに、お芝居の楽しさについてお聞きした。
一生女優として生きていきたい
学生時代の自分を振り返ると、自分が何者なのかという疑問をずっと抱えていたように思います。例えば、学校などでは仲の良い友人と一緒に行動する、いわゆるグループなどがありますよね。私も仲の良い子たちと一緒にいたものの、どこか自分だけ孤立している感覚があったんですよ。自分にはリーダーシップもないし、何者にもなれないというコンプレックスを感じていました。
それが、女優としてさまざまな役を演じる中で解消されました。「こんな役もできたんだ」「今まで考えたこともなかったけど、共感できる考え方だな」など、自分の新たな可能性を発見できているんです。「こういう生き方も良いな」など、役から得られることは本当に多いですね。
私は幼い頃から女優に憧れていて、その憧れを今も持ち続けています。だから、仕事でお芝居をするようになっても、憧れとのギャップはあまりなかったです。もともと厳しい世界だと理解して挑戦しています。
今後の目標は、あまり具体的なものは掲げていません。ずっと女優として生きていければそんなに嬉しいことはありません。私にとって、生きるうえでの息抜きはお芝居なんです。仕事をしていないときのほうがソワソワしてしまいますし、焦りも感じます。今と同じように、女優に憧れの気持ちを持ち続けて、一生お芝居をしていたら幸せですね!
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori/ヘアメイク 中村了太)
(取材:2023年9月)