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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

重度心身障がい児の支援 家族も温かくサポート
株式会社めぐみ/児童発達支援・放課後等デイサービスここふる 代表取締役 屋宜美穂

※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 株式会社めぐみさんが運営する、児童発達支援・放課後等デイサービスここふる。まず創業の経緯を教えてください。
 
屋宜 実は、私自身が重度心身障がい児の母なんです。最近では、重度心身障がい児を預かる療育施設が増えてきているものの、私が子どもを産んだ当時は限られていましてね。大阪や豊中には医療ケアの必要な子どもを受け入れてくれる一般の学校がありました。しかし、当時の池田では門前払いです。療育園はリハビリを受けるためだけでなく、保護者同士のつながりの場でもあります。一般人が療育園をつくるのは難しいですが、「親が子と離れる時間、リハビリを受ける環境、保護者とのコミュニケーションの場の提供」を放課後等デイサービスでなら理想を整えられると思い、創立に至ったんです。
 
畑山 大変な思いをされましたね・・・。もともとはどのようなお仕事をされていたのでしょうか。
 
屋宜 ファイナンシャルプランナーの資格を持っていまして、保険業界で働いていました。元の業界に戻らなかったのは、預け先がないことに加えて、重度の障がいを持つ息子と過ごせる時間が限られていると医師に言われていたからです。そのため、息子との時間を大切にしたいと思っていました。いろいろな施設を見て回るうちに、自分ならこうしたい、子どもにこんな経験をさせてあげたいと思うようになったことも創業の理由です。
 
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畑山 お子さんにいろいろな体験をさせてあげたいということで、ここふるさんではどのような取り組みをされているのか気になります。
 
屋宜 季節に応じたイベントを実施しています。例えば、秋だと芋堀りや栗拾いを楽しめる季節ですよね。しかし、呼吸器や酸素をつけたお子さんが森や山に出かけるのは大変なことです。そこまでしてあげられないという親御さんの思いがよくわかりますので、施設内で季節を感じられる工夫をしています。例えば、芋堀りなら、つるがついたままのお芋を畑から持ってきて、畑から掘り出すアクションをかけ声をかけながら見せて、疑似体験してもらい、つるや土、お芋の形や固さ、肌触りなどを楽しんでもらうといった感じですね。