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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

将来を見据え成長を促す
放課後等デイサービス

 

引け目ではなく自信を持ってほしい

 
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乗馬や川遊びなど、多様な体験ができる
岩崎 障がいのあるお子さんを預かるだけでなく、一人ひとりが社会に出て自立できる未来まで見据えてサポートしてくださるのは、本当の意味で親身な事業所だと思います。
 
和氣 ありがとうございます。実は長女に障がいがあり、親の私自身悩んだ時期がありまして。娘の将来も含めて考えた末、思い付いたのが私と一緒に働いてみることでした。その閃きが起業のきっかけです。精神科のケースワーカーでもあったので、そのキャリアも活かしたいと考えました。
 
岩崎 子どもを育てる親として、またケースワーカーとしても経験を積んでこられたのですね。障がいのある子の親御さんに当事者目線で寄り添い、かつ専門的な対応もできる。これは心強いですよ。お嬢さんとは、どんな仕事をされたんですか?
 
和氣 まず、矢板市の特産品であるりんごのエキスが材料の石鹸をつくり、商品化しました。製造にあたっては、農学博士の方にアドバイスをいただき、そこから農家さんとのつながりもできたことで、地域に受け入れてもらうための道が開けたと思います。その後、石鹸を皮切りに同シリーズの化粧水や美容液、乳液などを開発していくうち、「障がいのある方々が当たり前に働ける世の中になって欲しい」と思うようになったんです。そして、同じ障がいのお子さんを持つママ友と、今、障がいのある子どもたちに必要なものは何かを話し合い、いろいろな方のご支援のもと、「ここから」ができ上がりました。事業を支えてくださっている皆さんへ、感謝の念は尽きません。
 
岩崎 お嬢さんと一緒に作業をする中で、「ここから」のイメージが固まっていったのですね。美容商品の開発から放課後等デイサービスの開設に至るまでの行動力・熱意に脱帽です。
 
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和氣 障がいのある子を持つ親御さんは、そのことを隠しがちになります。けれど地域や社会の人たちに理解してもらうには、むしろ障がいのことを詳しく伝えなければいけません。特にお母さん方には、引け目ではなく自信を持ってほしいです。
 
岩崎 自分の子が傷付く姿を見たくないあまり親子で閉じこもってしまうお母さんもいるでしょうね。その気持ちは、私も親の一人として痛いほどわかります。
 
和氣 私も同感です。だからこそ、そのような親御さんに「ここから」を利用していただきたいですね。