※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
和歌山県和歌山市で70年の歴史を誇る川島運送有限会社。父の急病で2016年に3代目となった井上巳喜代表は慣れない仕事で右往左往したと語る。そんな井上社長を支えてきたのは娘の木下あかり氏とその夫で営業部長の木下嘉人氏だ。ドライバーと井上社長の間で緩衝材になるだけでなく、求人にSNSを活用したり、イベントにトラックを利用したりなど新たな業務を立案。同社はさらなる成長曲線に入り物流業界の変革を見据えていた。
70年の歴史を重ねる運送会社の3代目に就任
井上 弊社は1956年に私の祖父が創業しました。今年2024年で、間もなく70年目を迎える運送会社なんですよ。私が社長になったのは2016年です。父の急病で3代目に就任しました。
濱中 なるほど。井上社長は、もともと家業を手伝っていらっしゃったのでしょうか。
井上 それが違うんですよ。結婚し実家を離れた私は別の仕事をしていました。そもそも運送業に興味がなかったんです(笑)。また、父の病気は突然のことでした。いきなり白羽の矢が立った私は引き継ぎもないまま重責を担うことになりました。
濱中 それは大変だったでしょう。ご苦労も多かったのではありませんか。
井上 実際、運送業界の用語もまったく知りませんでしたからね。トラックの種類さえ理解していないので営業先で呆れられるほどでしてね。右も左もわからずおろおろするばかりでした。そんな私を支えてくれたのは業界の先輩方と弊社のスタッフです。言葉の意味やこの世界のルールなどを丁寧に教えてもらいました。本当に感謝しています。