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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝統を継ぐ防水工事業者 丁寧な仕事と人柄が強み
有限会社スキル産業 代表取締役 尾林亮太

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 防水工事を手がけておられる有限会社スキル産業さん。尾林社長は、どのような経緯でこの業界に?
 
尾林 私は工業高校を中退して、この業界に入りました。最初はさまざまな現場で仕事をしてみたものの、ピンとくるものがなかったんです。そうした中、17歳の時に弊社の先代社長に出会い、雇ってもらうことになりました。
 
矢部 いいご縁に恵まれたんですね。その後、どのような経緯で代表取締役になられたのでしょう。
 
尾林 弊社はもともと先々代から50年以上続く会社で、当時から従業員の人柄を大事にしています。そうした背景もあり、私の社内外での人間関係を評価していただいたようで、「次期社長はお前しかいない」と指名されたんですよ。
 
矢部 そうだったんですか。確かに、尾林社長と対面していると「会社を引き継いでほしい」と思った理由がわかるような気がします。先代も喜んでおられるのでは?
 
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尾林 実は先代は、昨年2023年に逝去いたしまして。急な別れに加え、役職を引き継ぐ心の準備も十分でなかったので、その後は大変でしたね。それでも何とか立て直し、「技術が売り・生活を支える会社」との意味を込めて「スキル産業」に屋号を変更し、再スタートを切りました。ありがたいことに、屋号が変わっても以前からのお客様に変わらずご愛顧いただいています。
 
矢部 困難に俯かず会社を引き継いだ、強い覚悟が見えてくる気がしますね。あらためて、現在の事業内容についてお聞きします。スキル産業さんでは、防食工事、耐震工事をメインに、橋梁の補修など地域生活を支える事業を行っておられるとのこと。ホームページを拝見すると、防食工事を行う浄水場って、かなり広いですよね。この中で作業をされるのですか?
 
尾林 はい。浄水場のタンクのコンクリート部分は、硫化水素や酸性・アルカリ性の化学薬品によって浸食すると錆びついてしまいます。私たちの飲み水にも影響してくる部分なので、表面に左官やローラーで防水・防食加工をしているんですよ。