B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

天然成分オイルで虫よけ 涼を呼ぶ新発想テントも
株式会社テクノリーフ+ 代表取締役 林俊浩

 
glay-s1top.jpg
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
濱中 京都市右京区にある、株式会社テクノリーフさんにお邪魔しています。化学製品をはじめ、さまざまな商品の企画・開発から販売までを手がけているとお聞きしました。具体的には、どのような商品があるのでしょう。
 
 今のイチ押し商品は、天然植物忌避剤「ニゲット」です。植物由来の天然成分オイルによって虫よけができます。付近の虫が逃げてしまうことから、この名前を付けました。
 
濱中 覚えやすくて良い商品名ですね。どんな植物から採ったものなんですか?
 
 ニームというインド原産の熱帯性常緑樹です。南アジアやアフリカ全土に広く生息していて、樹皮や葉、花などのすべてに優れた薬効があることから、一部では“ミラクルツリー”などと呼ばれています。この木が研究者の間で知られるようになったきっかけは、今から60年ほど前にアフリカでイナゴの大発生が起きたときでした。空を真っ黒にするぐらいのイナゴの大群はユーラシア大陸にまで達したものの、後にヨーロッパの調査団が現地調査をしたところ、まったく被害を受けていない不思議な木があったんです。
 
濱中 それがニームだったんですね。どうして被害がなかったんだろう。虫が嫌がる匂いを出す、とか?
 
glay-s1top.jpg
 匂いの効果もありますが、ニームに含まれる成分の一番の特徴は、虫の体内の成長ホルモン分泌を阻害し、脱皮や成長、繁殖を抑える作用があることなんです。殺虫剤のように瞬間的に死んでしまうわけではないものの、不快な虫たちにゆっくり時間をかけて効果を発揮します。ニームの近くを飛んでいたイナゴの大群も、きっとそんな最期を迎えたのでしょう。
 
濱中 イナゴからすれば、葉っぱを食べるどころではなかったんですね。ただ、虫よけの効果があると聞くと人体への影響が心配になります。その辺りは大丈夫でしょうか。
 
 はい、人やペットへの影響はまったくありません。むしろ、インドではアーユルヴェーダと呼ばれる伝統的な健康促進法に取り入れられ、歯磨き剤やサプリメントにも活用されているぐらい安心・安全なものです。