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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自身の経験を活かして
摂食障害に寄り添う

 
 
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西岡 特に女性の間では、細いことが美しいという価値観が蔓延している印象です。その常識を変えていくのは大変でしょう。
 
大西 むしろ「価値観を変えなさい」という無理強いは禁物で、医学的根拠をもとに話をするように心がけています。例えば摂食障害が遠因で眠れない方には「ホルモンバランスが乱れているから改善しましょう」と具体的にアドバイスすることで、納得してもらいやすいんですよ。ただ、摂食障害の患者さんは病気になったことを恥じ、初めはなかなか打ち解けてくれません。でも私の経験を話すことで安心し、気持ちを打ち明けてくれるようになります。
 
西岡 そこで当事者性が功を奏するわけだ。患者さんにとって大西代表は、“心の灯”ですね。摂食障害などについて、普段から誰にでも話せる環境があるといいのですが。
 
大西 そうなんですよ。メンタルの不調は自身での解決が難しいからこそカウンセリングが必要なのに、周りから「病気なの?」と不審がられてしまう。そんな日本の風潮を何とかしたいと思っています。
 
西岡 同感です。日本ではメンタルの不調は「気持ちが弱い」と一蹴されてしまいがちで、それでは人に悩みを話せなくなってしまいますよね。自然に受け入れて側でアドバイスしてくれる大西代表のような存在は重要ですよ。
 
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大西 摂食障害で悩む方は、頑張ってしまいがちです。だからこそ「頑張ろう」とは言わず、無理をさせないこと・寄り添うことを大事にしています。
 
西岡 皆さんそれぞれ、性格や感じ方も違うでしょうし、その人の身になって真剣に向かい合ってこそ信頼関係が築けるんですね。
 
大西 ええ。患者さんからは、「治ったら自分も同じ悩みを抱える人をサポートしたい」――つまり私と同じように、当事者経験を活かしカウンセリングを行いたいとの声をよくいただきます。その思いが叶えられるよう、摂食障害が治った後も仕事や生活をサポートできる仕組みをつくっていきたいです。
 
西岡 治って終わりではなく、その先の道も示すことで、救われる方が増えていくでしょうね。苦しみを知る大西代表に話を聞いてもらい「大丈夫」と言ってもらうだけで、勇気が湧いてくるはず。このカウンセリングルームに出会う人が一人でも増えることを願っています。
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
その時々、瞬間を大切にすることが楽しむことにつながります。患者さんにとっても私にとっても“今”は、その瞬間しかありません。広い世界でつながりができた奇跡に感謝して接したいですね。
(大西そら)
 

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