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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

介護難民ゼロを目指した 空き家活用の福祉事業
株式会社心動 介護福祉士 岡本大

 
プロフィール 岡山県出身。介護福祉士として約20年にわたり特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などで経験を積む。2018年に独立し、岡山市にて(株)心動を設立。地域密着型の通所介護施設のデイサービス「スマイル4」や、居宅介護を中心に利用者の状況に応じた利用計画を作成する「でらいとケアプランセンター」、介護難民ゼロを目標とした高齢者向けの住まい支援など多彩な施設・事業を展開している。【ホームページ
 
 
 
高齢者が増え続ける日本において大きな問題となっているのが、介護が必要でありながら介護が受けられない介護難民の増加だ。この問題の解決を目指して立ち上がった一人の介護福祉士がいる。株式会社心動の岡本大氏だ。岡本氏が導き出したのは、保証人や費用の問題でサービス付き高齢者向け住宅などに入居できない高齢者に対し、地域の空き家への賃貸入居をサポートして配食サービスと見守り支援まで行うという画期的な事業だった。
 
 
 

福祉の問題を解決すべく独立を決意

 
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インタビュアー 亀山つとむ(野球解説者)
亀山 岡山市で地域密着型通所介護施設の運営や居宅介護支援などを行う株式会社心動さんにお邪魔しています。まず介護福祉士の岡本さんの歩みからお聞かせください。
 
岡本 福祉の専門学校で勉強して介護福祉士の資格を取得しました。そして約20年間、特別養護老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅などで経験を積んできたんです。
 
亀山 ベテラン介護福祉士として活躍される中、どうして独立を考えられたのですか?
 
岡本 現状のままでは福祉は変わらないと感じたからです。特に介護難民の問題はなんとかしなければならないと強く思ったんですよ。
 
亀山 介護が必要でありながら介護が受けられない介護難民は増加していると聞きます。
 
岡本 ええ。身内または保証人がいない方やお金がない方は、サービス付き高齢者向け住宅などには入居できません。そういった方々を受け入れる環境をつくりたいと決意し、2018年に心動を立ち上げました。