運送事業の悩み解決をサポートしようと独立
名越 大学を卒業してから約8年間、トラック運送事業者団体の職員をしていました。当時の私の主な仕事は、国交省から委託を受けた適正化事業指導員として、実際に各運送会社さんの事務所に足を運び、経営者の方などと話をすること。関係法令についての書類の記載に不備はないか調べたり、労働時間のオーバーが見つかれば注意したりする役割です。
亀山 そういったお仕事があるのですね! 会社の実態をチェックし、指導に当たっていたというわけか。
名越 ええ。ただ、業界の団体職員ですから、半分は運送会社さんの味方という立場でもあったんです。敵、味方という言い方は正しくはないのですが(笑)。運送会社さんに寄り添って業務にあたっていました。
亀山 線引きがなかなか難しいお立場だったのですね。行政書士になろうと思われたきっかけが気になります。
名越 仕事の関係上、経営者の方から業務の悩みを聞く機会も多くありました。でも、組織人の限界というのか、具体的な悩み事に対して深く立ち入ってアドバイスを差し上げられないところに、歯がゆさを感じることが多かったんですね。だから、もっと彼らに寄り添ってお話を聞きながら、何とかいい方向に進んでもらうお手伝いができたらと思い、行政書士になることを決意しました。