矢部　西武池袋線狭山ヶ丘駅から徒歩10分、「所沢和ケ原商店街トコロード」にオープンしたDanceStudio Homey BoB（ダンススタジオ ホーミー ボブ）さん。BOB代表が、自らのスタジオを立ち上げるまでの歩みを教えていただけますか。
 
BOB　私はもともと体を動かすのが大好きで、中学2年のときにテレビの『ダンス甲子園』を観て、ヒップホップにのめり込んだんです。ビデオテープに録画しコマ送りで確認しながら練習するほどの入れ込みようでした。そして、地元の人が集まるところで踊っているうちに、通りかかった同年代の連中とグループを組むようになり、いろいろなイベントに参加することで名前が売れるようになっていきました。その頃に、先輩から「プロになったほうがいい」と声をかけられたんです。
 
矢部　それは自信になりますね。実際、プロの世界に進んだのでしょうか。
 
BOB　いや、当時の私は電気工事の仕事をしていたんです。それで、あるときに深さ2ｍくらいの穴に落ち膝を痛めてしまい、激しいダンスができなくなってしまったんですよ。そんな私を友人が励まそうとしてくれたのか、クラブに誘ってくれました。久しぶりのクラブはとても楽しくて、ダンスへの情熱が再燃したんですよ。それで、膝への負担が少ないロボットダンスやアニメーションダンスに活路を見出すようになりました。
 
矢部　自分の身体でも楽しめるダンスを見つけることができたんですね。それだけの情熱を懸けられるのは、ダンスを愛するからこそだと思います。それでいよいよ、指導者への道が開けたわけですね。
 
BOB　そうなんです。プロ向けのワークショップにも通い、睡眠時間を削って昼は建設現場の仕事、夜は子どもたち向けのダンスレッスンの仕事を両立させてきました。いずれは拠点を持ちたいという夢を現実にしたのは46歳になった今年、2023年5月のことなんですよ。