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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

壊すではなく“つくる” やりがいのある型枠解体
雑賀組 代表 雑賀久芳

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 大阪市住吉区に拠点を置き、型枠工事・解体を手がける雑賀組さん。まずは雑賀代表のご経歴やお仕事の内容を詳しく教えていただけますか。
 
雑賀 私は和歌山県海南市の出身で、15歳の時に型枠解体の道に進み、18歳で親方になり、20歳の頃に独立して事務所を構えました。コンクリートの建物を建てる際は、木製やプラスチック製の枠をつくってコンクリートを流し込みます。それが固まった後に枠を取り外す作業を型枠解体と言いまして、50歳となった今でも現場で汗を流しています。
 
矢部 解体というと建物を壊す仕事だと思っていました。でも実はまったく逆で、建築物を建てるために欠かせない、つくるお仕事だったんですね。
 
雑賀 矢部さんのおっしゃるとおりです。私は、小学生の頃から作文に「将来の夢は大工の棟梁になること」と書くほど建設業の仕事に憧れていました。型枠解体の仕事をするようになってからは、主に関西一円でマンションや豪邸の施工を中心に手がけています。
 
矢部 型枠解体はそのような高層ビルにも必要不可欠なお仕事なんですね。施工エリアはどのあたりまででしょうか?
 
雑賀 関西を中心に、お声がかかれば全国どこへでもうかがいますよ。北海道のホテルで型枠を解体したことがありますし、もうじき神奈川県のマンションの工事にも入る予定です。大阪から職人を連れて行くのは難しいので、今回は現地で新たな組を立ち上げることになりますね。
 
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矢部 型枠解体は私を含め、一般の方々が目にする機会の少ない工事ですよね。まさに縁の下の力持ちだと思います。職人さんの管理から施工まで、35年のキャリアを誇る雑賀代表にお任せすれば安心だとよくわかりますよ。でも、型枠の解体と一言で言っても簡単な作業ではないのでしょうね。
 
雑賀 ええ、もちろんです。少しでも手順を間違えると大事故につながるのが型枠解体の仕事です。ですがその分、無事に最後の枠を取り外し、現場をきれいに清掃したときのやりがいは格別なんです。完成したビルで誰かが買い物を楽しんだり、マンションに明かりが灯っていたりする様子を見ると、本当にこの仕事に就いてよかったと感じますね。