嶋　オープンされて10年、手応えはいかがですか？
 
都築　おかげさまで幅広い年代の方にご利用いただいています。10年来のリピーターさんや3世代で通われるご家族もいるんですよ。「孫に髪を手入れしてもらえる気分」とおっしゃる方もいて、最年長のお客様は90代です。「美しく」「かっこ良く」という全世代共通の願いに応えていきたいですね。
 
嶋　お話から、アットホームな居心地の良さが伝わってくるなぁ。
 
都築　特にコミュニケーションを大事にしていますからね。どれほどカットが上手でも、必ずしもご満足いただけるわけではありません。お客様の心を汲み取ってこそ良質なサービスを提供できます。何か悩みごとがあるときに、普段と違う髪色をご提案することで、お客様の気が晴れるかもしれませんよね。そんな寄り添う姿勢をスタッフと共有しています。
 
嶋　美容室は、心が触れ合う場所でもありますよね。ちなみにコロナ禍の影響はいかがでしょう。
 
都築　都会のお店に通っていた方が当店に切り替えるなど、むしろ新規のお客様が増えました。「地元にも良い美容室があるんだね」と言っていただけて嬉しかったですし、そういった価値観を発信する必要性も学びましたね。私は、何事もポジティブに捉えるようにしています。どんな出来事も運命と思って受け止めれば、道は拓けるはずです。
 
嶋　それが都築オーナーの信念なのですね。今後は、どんなことに取り組みたいですか？
 
都築　誰もが通いやすいサロンにしたいです。子育てなどのご事情で3ヶ月に1度しか来店できない方もおられます。そういった方々も毎月通えるような環境をつくるつもりです。
 
嶋　営業時間や料金設定など、いろいろな工夫が考えられますね。