誰かの体を支える仕事に就くと10代で決心
上江洲 私は高校野球に本気で打ち込みました。ただ、けがで満足にプレーできない時期が長かったんです。そんな時、通っていた鍼灸整骨院の先生に「プレーヤーだけが主役じゃないよ。選手の体を支える人だって立派な主役になれるさ」と言われ、強く励まされました。
石黒 その一言がきっかけになったのですね。
上江洲 はい。自分はもうグラウンドで輝くことはできないが、次は誰かの体を支える側に回ろうと決意しました。初めは10年間整骨院で修業し、医療専門学校で4年間院長として働いた後、関西独立リーグのチームでメディカルスタッフとして働き始めたんです。
石黒 やると決めたら一直線ですね。全国の独立リーグで働きながら野球を頑張っている選手も多いと聞きます。
上江洲 関西独立リーグでの勤務中は選手の体を支え、夢を支えるという役割はこの時に果たすことができました。そうして十分に経験を積んだ後、満を持して独立しました。
石黒 なるほど。昔、背中を押してくれた先生の言葉通りに成長されて、いよいよ経営者としてご自身の経験を活かす時が来たわけですね。