森田 もともと私は、リネンサプライの会社に勤めていました。その会社の社長の趣味がボルダリングで、私をジムに誘ってくださったんです。ボルダリングなどしたこともなかった私は、「しんどいなあ」と思いながらいやいやジムに通っていたんですよ(笑)。やがて、社長が会社のフロアを広げてボルダリングジムを始めることになりまして、まだ2、3回しか経験のなかった私にいきなり「明日から担当だ」と言ってきたんです(笑)。
今岡 それはまた突然ですね! そのときの森田代表のお気持ちが気になります。
森田 もちろん驚きましたよ! ですが、仕事となるとヤル気のスイッチは入りました。お客様にアドバイスをする立場になるわけですから、そこからはジムを営業しながらも、休みの日も毎日、勉強やトレーニングに打ち込みました。それが2009年のことです。しばらくしてその会社から独立し、そのままジムを譲り受け現在に至ります。
今岡 森田代表の人生を変えたボルダリングのおもしろさとは、どのような点でしょう。
森田 一見は簡単そうに見えるのですが、実際にやってみると思うように登れないことがわかると思います。体力や運動神経に自信がある人でも、最初は挫折感を味わうほどなんですよ。でも“体を使うパズル”と言われるボルダリングは、肉体と頭をフル回転させ、重心の置き方や摩擦力などさまざまな要素を考慮しながら進めるスポーツ。あきらめずに挑戦するとコツを掴めるようになり、どんどん楽しくなっていくんです。
今岡 ボルダリングは登った時に簡単すぎては物足りないでしょうし、逆に難し過ぎると攻略できずにつまらなくなってしまいそうです。やはりコースづくりのセンスが問われるのでしょうね。
今岡 お子さんや初心者でも安心して通える環境はありがたいです。実際、どのような目的でボルダリングを始めるお客さんがいるのでしょう。