鍼灸師が教育分野に挑戦
飛川 ええ。小学生の頃からフィギュアスケートを習っており、怪我をすることが多く、同じように怪我に悩むアスリートのサポートがしたいと考えておりました。それで、大学でトレーニング科学や医学を学び、卒業後にはり師・きゅう師の資格を取得したんです。湘南鍼灸治療院を開業する前は、大学付属の医療施設でうつ病の患者様や難治性疾患を患っている患者様など、さまざまな疾患をお持ちの方に対し、鍼治療を行ってきました。
鶴久 鍼灸師としても十分に貢献できそうなのに、教育の分野にチャレンジしようと思われたきっかけが気になります。
飛川 鍼灸師として、鍼治療を用いたうつ病治療のあり方を考える中、発症のメカニズムについてずっと研究を重ねてきました。自信のなさから不安を抱えるようになり、それが肥大化してうつ病発症につながるケースが多いものの、逆に言えば、学生時代に自信を得られる経験ができれば、後の人生でのうつ病発症を少しでも防げるのではないかと考えましてね。そして、自信を身につけるために重要なのは“自分で課題を見つけて解決する”という過程を踏むこと。このプロセスは勉強で経験できると思ったので、そのサポートをしようと決めたんです。もともと医療現場でも教育に当たっていましたしね。