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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

不動産業の経験を活かし
躍進する解体工事会社

 

さまざまな偶然と人とのつながりが後押しに

 
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駒田 始めは不動産会社に勤務しておられて、その後、解体業の会社に転職なさったと。そちらでも解体工事そのものを手がけるのではなく、不動産の営業職だったわけですか?
 
安西 そうなんです。解体の会社に転職したものの、私は解体の技術のことがわかりません。そこで、不動産の営業を任されていたのです。その解体業者を3年で退職することとなり、ほかの不動産会社に転職したときに、前の不動産会社時代にお世話になった上司から、解体の見積依頼を受けまして。解体業者を退職したので見積はできませんと断ったのですが、何とかしてくれと頼まれました。
 
駒田 安西社長が信頼されていることがよくわかります。その後はどうなったのでしょう? 
 
安西 仕方なく前職で勤めていた解体業者から独立した方の会社に見積をお願いしに行き、引き受けていただきました。また、そこの社長から「安西さんは不動産屋さんに知り合いが多いから、不動産の仕事をしながら、解体の営業をしてみませんか」と誘いを受け、引き受けることにしたんです。すると、次第に不動産営業の仕事よりも解体工事の見積依頼がどんどん舞い込むようになりまして。それなら、解体工事業者として独立しようと考えました。
 
駒田 それはすごい! 豊富な人脈と経験を活かされて、順調に独立なさったわけですね。
 
安西 ただ、建設業の免許を取るのに、私には資格がなかったのです。そのことをある工務店の社長に相談すると、「うちの事務員が建設業の資格があるからそのまま社員で雇ってくれないか」と頼まれました。また、解体工事だけだと不安なので土木工事も手がけようと、ある土木工事の会社に相談に行くと、「うちのビルが空いているからそこ使いなよ」と言ってくださいまして。さらに経理も、同級生の娘さんが務めてくれることになったんですよ。
 
駒田 不動産会社に勤務していた時代に築いた人脈が活きたわけですね!
 
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安西 ええ。ありがたいことに、その時々で必要としていた人材を、縁あってご紹介していただくことができました。ほかにも、測量の会社から、事務所を閉めるので片付けてほしいと頼まれました。そこで事務机等が全部そろいました。それから人が増えたので事務所を探そうと思っていたものの、忙しくて探す時間がなかったとき、偶然床に落ちた不動産の業界誌が開いたページが現在事務所を構えている土地だったなど、いろいろな偶然が重なったからこそ今があると考えています。
 
駒田 その偶然はおもしろいですねぇ! まさに安西社長の人徳の賜物ではないかと思いますよ。現在のお仕事は、解体業一本なんでしょうか?
 
安西 そうですね。ほかにも、これまでに築いてきたつながりから協力会社などに依頼することで、リフォームや外構工事、なども幅広く対応しています。ただ、やはりメインである解体工事には他社にはないこだわりを持っていると自負しているんですよ。