入社半年で福祉事業所を譲り受けた
福田 私は兄が重度の知的障がいのため、子どもの頃から福祉が身近な存在でした。大学を卒業すると、半年ほどフリーターをしながら将来について考え、まずは1年ほど呉服店に勤務したんです。しかし、兄の面倒を見るために「もっと稼ごう」と思い不動産会社に転職しました。そこで出会ったお客様が福祉事業を行っており、その印象があまりにも暗く、兄の将来が本当に心配になり、弊社で働き始めたんです。
タージン 福田社長は、もともとジルベルトさんのスタッフだったんですね。
福田 はい。でも、入社半年後には私が弊社を買い取ることにしたんですよ。
タージン それは思いきった行動ですね! 何が理由だったのでしょうか。
福田 私は入社すぐに、当時の代表の態度に衝撃を受けたんです。まるで障がい者に対しての興味関心・思いやりがなく、お金としか見ていない。この業界にそのような事業主が大半であると知ったときは、嫌悪感で胸がいっぱいになりました。現状を目の当たりにして居ても立っても居られなくなり、自分の力でこの環境を変えたいという一心で、弊社を買い取ることに決めました。