空調設備の工事と出合い真剣に学び始めた
中村 もともと私は、プログラマーなどIT関係の仕事を目指して大学を受験しました。しかし、残念ながら不合格に(笑)。浪人は父が許してくれなかったので、専門学校へ進学するか就職するか悩みまして。そこで選んだのは、奨学金を出してくれる会社への就職です。大手不動産会社の子会社の工務店に勤務しながら専門学校に通いました。
矢部 中村代表はご苦労を重ねていらっしゃったんですね。会社では、どのようなお仕事を?
中村 建築現場の監督を3年ほど続けました。
矢部 ええっ! 経験がないのに、いきなり監督ができるのでしょうか。
中村 現場監督と職人は求められるスキルが異なるので可能なんですよ。ところが、ちょうど私が入社した頃にバブルが弾け仕事が減ってしまいました。親会社からもらう工事がほとんどなくなり、やむなく自社で仕事を探すようになっていったんです。自社で設計を手直しする機会も増えるにつれ、それなら、最初から自分で設計を手がけたほうがおもしろいと考えまして。23歳で大手ハウスメーカーに転職しました。