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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

建築現場に欠かせない 墨出しの魅力を伝える
株式会社大和測量 代表取締役 曽根羊一

 
プロフィール 北海道生まれ東京育ち。大学の建築学科を卒業後、中堅ゼネコンに就職。10年間現場監督を経験し、自分の存在価値を見つけたいという思いから転職を考える。1995年に知人であった(株)大和測量の創業者である前社長の計らいで同社に入社。その後2015年、前社長の死去に伴い2代目の代表取締役に就任する。先代の遺志を継ぎながら、墨出しの技術を次世代に伝えるべく尽力している。【ホームページ
 
 
 
ビルなどの建物を建てる際、建設現場において設計図どおりに仕上げるための目印を付ける作業。実寸の設計図を書く、それが墨出しである。株式会社大和測量(だいわそくりょう)は、測量や墨出しの専門会社。代表取締役の曽根羊一氏は、最初から最後まで工事に携わる墨出しに誇りを持ち、スタッフとも密接なコミュニケーションを心がけている。次世代の優れた人材を育成するために尽力する曽根社長に、その思いをうかがった。
 
 
 

スタッフと密接なコミュニケーションを取る

 
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インタビュアー 鶴久政治(ミュージシャン)
鶴久 東京都板橋区を拠点に、建築現場の測量や墨出し工事を手がける株式会社大和測量さん。さっそく、曽根社長のご経歴を教えていただけますか。
 
曽根 大学の建築学科を卒業後、中堅のゼネコンに就職し、10年ほど現場監督を務めました。ただ、大きな組織に身を置いている中で、自分の存在価値を見出せなくなってしまった私は、思い切って上司に退職届を提出したんです。しかし、「転職先を決めてからでないと、退職はさせられない」と言われました。とても良い上司だったんです。そこで、以前から付き合いのあった弊社の創業者に相談したところ、快く迎え入れていただけたんですよ。
 
鶴久 なるほど。そのような急な頼みでも快く受け入れてくれた創業者の方がいたからこそ、今の曽根社長があるのでしょうね。
 
曽根 ええ。本当におっしゃるとおりです。そして私は、1992年創業の弊社に95年から勤務。2015年に創業者が亡くなり跡を継ぐことになりました。弊社には、私より社歴が長いスタッフも大勢いるんですよ。ですから、“社長を任せてもらっている”という気持ちが強いですね(笑)。また、スタッフ一人ひとりと向き合って、密接なコミュニケーションを取り、仕事への理解と協力を得ることを何よりも大事にしています。
 
鶴久 曽根社長は、とても話しやすい雰囲気をお持ちです。何気ない会話からスタッフの気持ちを察し、気持ち良く仕事ができるよう配慮している様子が目に浮かびますよ。中途入社ながらスムーズに跡を継ぐことができたのは、曽根社長ならではの持ち味を十分に活かしていらっしゃるからなのだと思いますね。