卒業式でシフトに入れず上司から怒られた
川村 私がこの業界に入ったのは18歳のときでした。そのきっかけは大学受験でして。私はもともと、自分で学費を賄いながら大学へ行くつもりだったんです。ところがセンター試験の会場で開始の笛が鳴った瞬間、本当に自分の力で学費を払えるか不安になりました。そこで答案用紙に名前だけ書いて提出し、試験官に「やめます」と伝え会場を後にしたんです。
水野 ええっ、突然の決断ですね。その後、川村社長はどのような道を歩んだのでしょう。
川村 テレビに出ることに興味があったので、オーディションを受けたこともあるんですよ(笑)。でも、芸能人になるために学校へ通うのもお金がかかりますよね。それで何をするにも下積みから始めることが大切だと考え、一番きつそうで一番お金が貯まりそうなイメージのあった、引越し会社のアルバイトを始めました。本当は2、3年ほど頑張りながら、もっと興味の湧く仕事を探すつもりでした。ところが2ヶ月もすると引越し作業が楽しくなり、結局、夢中で続けることになったんです。