平時は意識されない消防用設備を扱う
松田 はい。消火器や火災報知器、屋内消火栓、はしごやロープといった避難器具の販売や施工、保守管理などを行っています。
鈴木 そうすると、多数の人が集まる建物に施工することが多いでしょうね。僕の実家は焼肉店を営んでいまして。当然、何らかの消防用設備があるはずですが、普段はあまり意識したことがありません。
松田 消防法では、建物の用途や規模、構造によって、必要な消防用設備が決められています。鈴木さんが活躍された東京ドームには大勢の人が集まりますから、たくさんの消防用設備がありますよ。バックヤードから球場につながる廊下を何度も歩かれたと思います。20mごとに消火器が設置してあるはずです。
鈴木 そんなに!? 気付かなかったなぁ。
松田 壁に埋め込んでありますからね。消防用設備は保険のようなもの。例えば、お店の消防用設備に費用をかけたからといって、その店舗の売り上げが伸びるわけではありません。しかし万一の際には、人命を救うもの。脚光を浴びる仕事ではないものの、なくてはならない仕事なんです。
鈴木 使用されないことが最善。でも、御社としては使用されるときのために万全を尽くされるわけですね。