受験日は刻々と近付いているのに、偏差値はいつまで経っても上がらないため、自分の能力の低さを嘆いている受験生はいないだろうか。しかし、株式会社歩成社(ふじょうしゃ)の平島啓介代表取締役は、「偏差値が上がらないのは、勉強法や勉強への向き合い方が間違っているから」と指摘する。そして、「才能も遺伝子も環境も境遇も貧富も関係なく、どんな状況下でも正しい思想と方法で勉強に向き合えば、必ず第一志望校に合格できる」と力強く語ってくれた。多くの受験生を合格に導いてきた、平島社長のメソッドとは?
独自のメソッドを大勢の受験生に
平島 はい。そのほか、中学生や社会人の方にも門戸を開いています。当塾を開いたのは僕が大学生の頃。当時は教室を構えず、カフェなどで教えていました。
石黒 学生時代に起業なさったんですね。家庭教師や講師のアルバイトをしている大学生はよくいますが、学生の間に学習塾をゼロから自分一人で立ち上げる人はまれですよね。
平島 そうですね。でも、僕が確立したメソッドを用いれば、必ず教育事業で成功できると自信を持っていましたので、すぐにでも始めたかったんです。また、できるだけ大勢の受験生にメソッドを伝えたいと思っていましたから、指導マニュアルの決まったアルバイトではなく、自分が代表として運営できる学習塾を開くほうが良いと判断しました。
石黒 平島社長のメソッドというのは、どのようなものなのか、気になります。独自の暗記法とか、長文の超速読法とかですか?
平島 そういったノウハウもたくさんありますが、一番大事にしているのは特定の教科だけでなく、すべての教科に通じるメソッドです。その内容をお伝えするには、僕の体験からお話ししたほうがいいかもしれません。実は、僕は幼少時代から勉強が嫌いで、成績もよくありませんでした。他に秀でた能力もなく、常に誰かへの劣等感を抱いていたんです。