ビル・店舗・家屋など、あらゆる建築物の床工事を専門に手がける株式会社ORION ENTERPRISE(オリオンエンタープライズ)。代表取締役の服部貢士氏は、パン職人から波乱万丈の経験を経て業界入り。使いやすい下地調整剤の開発にも成功し、今後はその製造販売を事業の中心に据えようと意気込む。将来の夢は海外進出と語る服部社長に、これまでの歩みや業界の変遷、さらに下地調整剤の開発に挑んだ理由などをお聞きした。
床工事専門会社で下地補修剤も自社開発
服部 私は高校までサッカーを続け、体育教師を目指して進学した日本体育大学でアーチェリーを始めました。日体大のアーチェリー部は、何度も全国優勝したことがある名門なんですよ。そして卒業後は、アーチェリーショップの仕事をしながら、山梨県のベーカリーで働くことになりました。
川﨑 驚きました。体育教師を目指していたのが、なぜベーカリーなのでしょう?
服部 大学の先輩が山梨で高校の教員としてアーチェリーの指導をしていまして。近くに県内で1軒だけのアーチェリーショップがあったんですよ。しかし、そこはベーカリーの社長が趣味が高じて開いたショップだったもので、社長の都合で開いたり閉まったりして先輩が困っていたんです(笑)。そこで、私に弓のチューニングなどをしてほしいと依頼があり、深夜から明け方はパン職人として、日中はアーチェリーショップの店員として働くことになったんです。