何かの物事に対し一心不乱に取り組んだとき、結果に関わらず、その経験は人生の糧になっているはずだ。株式会社マツダ商事、株式会社MATSUDA(マツダ)の松田泰明代表取締役は、本業の傍らで格闘家のマネージャーを務めていた時期があった。昼夜問わず働く毎日であったが、遮二無二働く中で仕事への姿勢を学んだという。奇しくも当時の松田社長に会っていたタレントの水野裕子氏が、現在の松田社長に迫る。
格闘家のマネージャーと二足のわらじ
松田 10年ほど前、テレビ番組の企画で格闘家の武田幸三を取材されたことがあったでしょう?
水野 K1で活躍された武田さん? そういえば、ジムやご自宅を取材したことがあります。
松田 当時、武田のマネージャーを務めていたのが私なんです。
水野 ええ~っ! まさかそんなご縁があったとは。武田さんには、減量にかかせないささみの食べ方を教えていただいたり、トレーニング方法を教えていただいたりしましたよ。私、あのときからマシンを使ったトレーニングはしないんです。武田さんが自重トレーニングのみであの“超合筋”をつくったと聞いて。
松田 あはは。今は引退してタレントとして活動していますよ。
水野 武田さんが引退されたのって2009年でしたでしょうか。
松田 そうです。横浜アリーナで最後の試合を行いました。歌手の長渕剛さんが彼の引退に花を添えてくださって。私も彼の引退を機に、二足のわらじを脱ぐことにしたんです。