B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

豊富な海外経験と人脈で 
サッカー留学を斡旋

 

頭を使ったプレーと勝負にこだわる海外

 
三浦 プロ生活の全てを、ヨーロッパと南米のチームで過ごしてきたわけですか。日本ではなかなか味わえない、様々な経験を積まれたと思います。現在の事業を立ち上げたのも、サッカーと関わり続けたいというお気持ちからでしょうね。
 
glay-s1top.jpg
内田 おっしゃる通りです。実を言うと、引退後1年ほどは父が経営する輸入関係の会社を手伝っていたんです。でも、あるときインドネシア1部リーグのクラブチームに所属している高校時代の先輩が、「地元の小中学生のためにサッカー教室を開きたい。協力してくれないか」と声をかけてくれたんです。そのイベントに参加して「やっぱりサッカーが好きだ。自分が海外で経験したことを大勢の子どもたちに伝えたい」と思いました。そこで、2014年に静岡で個人事業として起業し、2016年に東京に移って法人化したんです。
 
三浦 内田社長は海外のサッカーを経験して、日本との違いをどのように感じましたか。
 
内田 スペインでは、子どもの頃から頭を使ったプレーができるよう指導していたのが印象的です。日本の場合、小学校低学年のうちはドリブルやリフティングなどの基礎技術を学ぶことに専念する。でも、スペインでは子どもの頃から自分で考えてプレーすることを重視するんです。
 
三浦 確かに、スペインの選手はテクニックだけでなく、一人ひとりが自らの頭で考えてプレーすることを大切にしていますよね。
 
内田 それに加えて、練習中でも相手の足を削りに行くほどの激しいプレーを要求されます。そういう意味では子どもの頃から、選手同士がしのぎを削る競争が始まっているんです。
 
三浦 だから、あれだけの勝負強さを身に付けられるんでしょうね。日本では「そこまで勝負にこだわらなくても」という言い方をするけれど、プロを目指すなら勝負には勝たなければなりません。
 
glay-s1top.jpg
 
glay-s1top.jpg
プレーヤーとしてだけでなく、人としての成長も促す
内田 そうなんです。私は中学や高校ではキレイなプレーにこだわっていました。でも、どんなに泥臭くても、勝負に勝たないと意味がないんですよね。上に行けるのは勝者だけですから。南米や欧州の選手は、一つひとつの勝負にかける気持ちが日本人とはまったく違います。
 
三浦 違いますよね。しかもそういうメンタルは子どもの頃から絶対に必要で、大人になってからでは急に変われません。ですから、内田社長が体験したような海外経験は若いうちにさせてあげることが重要です。
 
内田 以前、小学6年生でJリーグ清水エスパルスのジュニアユースにも選抜された経験のある子に、スペイン留学を斡旋したことがあります。彼には現地で、自分と同年代の試合を観戦してもらいました。すると彼は日本のサッカーとの違いをすぐに感じ、自分に足りない部分に気付いてくれました。やはり、自分自身の目で見て、一流になるには何が必要なのかを感じるのは大切なことだと思いましたし、連れてこられてよかったなと、嬉しく思いました。