川上　正々堂々と仕事をすれば、敵だった人が一転して弁護士さんを頼ってくることもあるかもしれませんね。正しく仕事をすることは、まさに弁護士の基本なのでしょう。ところで島田先生は、どのようなご相談を引き受けることが多いのでしょう。
 
島田　秩父も住民の高齢化が進んでいますので、相続や遺産分割、遺言に関するご相談が多いですね。司法書士や税理士さんと共に得意分野を生かしながら、問題の解決に取り組むこともあります。
 
川上　弁護士さんのところへ相談に来る方は、本当に困り果て追い詰められた状態でいらっしゃる方が多いと思います。島田先生はそういう方を前にして、どのような対応を心がけているのか、お聞かせください。
 
島田　人生や生活の問題というのは、本人が思っているところではなく、他の部分に根本的な原因がある。そして、ご本人はそのことに気付いていない場合がよくあるんですよ。その本当の原因を根気よく探し、一緒になって解決していくことを心がけています。例えば、借金の問題一つとっても、解決したらそこで終わりではありません。そもそも借金をしてしまう生活そのものを変えなければ、同じことの繰り返しになってしまいますからね。
 
川上　なるほど。そうしたデリケートな問題も扱うのが町の弁護士さん。島田先生のように、熱心で気さくな方が地域にいてくださるとありがたいですね。島田先生は今、とてもやりがいを感じていらっしゃるのではないでしょうか。