株式会社ジールコミュニケーションズの薮崎真哉代表取締役社長は、元Jリーガーとして活動していた異色の経歴の持ち主だ。選手時代に戦力外通告を受けたことから、悔しさをバネにビジネスの世界に転向。経営者としてトライ&エラーを重ね、現在は時流を読んだWebリスクコンサルティング事業と、自身の経験を活かした体育会系学生の就職支援事業を手がける。そんな薮崎社長の思いと行動の源に、サッカー元日本代表の城彰二氏が迫った。
戦力外通告で幕を開けたビジネスの道
薮崎 いえいえ、Jリーガーと言っても、柏レイソルに在籍した6年間でJ1リーグに出場したのは2試合だけですよ。学生時代はプロになりたくて頑張っていたものの、いつの間にかサッカー選手になることがゴールになってしまっていて。自己管理を怠り、レギュラーを目指して努力し続けることはできなかったんです。
城 それ、わかるなぁ。プロになってからの自己管理って難しいんですよね。引退して、そこからはどうして社長になろうと?
薮崎 柏レイソル在籍時に、ある試合で後輩のチームメイトが骨折したことがありました。試合後、彼はロッカールームで誰も声をかけられないほど泣き崩れていて・・・。そんな仲間の姿を見て、サッカーと真摯に向き合っていない自分を浮き彫りにされてしまった気がして、戦力外通告を受けたときにもう辞めようと思いました。それからは、自分に負け続けてしまった6年間に、ビジネスでリベンジすると決めたんです。
城 では、Jリーガー時代の貯えを資金に、独立されたのですか?