昇華プリントでウェア制作
フルオーダーで幅広く対応
昇華プリントで機能性と装飾性を両立
佐藤 フットサル大会の優勝景品って、毎回同じだと出場者も飽きてしまって集客がしにくくなるんです。それで、何か別の景品がないかと考えたんですね。その時にユニフォームを一から自由にデザインして印刷できる昇華プリントという手法を知り、オリジナルユニフォームの「制作権」を優勝景品にすることに決めました。
城 なるほど。大会に優勝すればオリジナルのユニフォームをつくってもらえるわけですね。それはいいなぁ! 優勝チームの反応はいかがでした?
佐藤 大好評でしたよ。私自身もイラストレーターを使って制作に関わり、その仕事にこれまで感じたことのない面白味を強く感じました。それで、昇華プリントを利用したユニフォーム制作を自分でやってみたいと考え、当社を立ち上げたんです。
城 そういうことだったんですね。でも、オリジナルのユニフォームって、どのあたりまでつくり込むことができるんです? ネームを入れたり、背番号を入れたりするくらい?
佐藤 いえ、形や色も含め全てフルオーダーでデザインできます。また、これまでのオリジナルユニフォームといえば、チーム名や背番号、名前をシールのように圧着プリントするものが主流でした。しかしあの圧着素材、硬くて肌触りが悪く、着ていると違和感がありますよね。
城 そうそう。しかも、繰り返し着ていると剥がれたり、ひび割れたりしてくるんですよ。
佐藤 そうですよね。なおかつ、マークを貼る土台は既成のユニフォームですから、オリジナルといえども既製品と比べてあまり代わり映えしないのが実情でした。それに対し、昇華プリントは布をいわば「染める」んです。染めるといっても全体を一色に染めるような大ざっぱなものではなく、版下データを基に高精細のプリントを行える。紙に印刷するような感覚でデータを無地の生地に転写しますから、細かなデザインやグラデーションなど、圧着プリントでは実現できなかったデザインが可能になるんですよ。
城 そうか。最近はアマチュアチームでも凝ったデザインのユニフォームを着ていることがあります。もしかして、あれが昇華プリントによるものでしょうか。
佐藤 そう考えていいと思います。耐擦過性や耐水性も高いですから、すぐに色落ちすることもなく、Jリーグや海外の有名クラブでも採用するチームが増えていますよ。
城 染めるということは、肌触りも変わらないし着心地もいいだろうなぁ。制作はどのような流れで進めるのですか。
佐藤 まずはお客様にデザインしていただくところから始めます。白地のユニフォームが描かれたオーダーシートに、手書きでイメージを記入していただくだけ。それをもとに当社のデザイナーがデータを作成していきます。