プロフィール 神奈川県出身。塗装職人の兄の影響で、中学を卒業してすぐ塗装業に就く。18歳で兄と共に会社を立ち上げるも、30歳の時に倒産。リベンジを誓って奮起し、2008年に(株)絆を創業した。前回の失敗を教訓に、関係先・顧客・社員との“絆”を念頭に置き仕事に邁進。並行して働く人の人間力涵養の場である「生き様塾」の認定コーチとしても活躍する他、Global Innovation Partners共同組合(略称:GIP)理事長も務め、世界の優秀な若者と日本の企業を結ぶ架け橋になるべく奮闘中。【ホームページ】
群雄割拠の塗装業界では、多くの業者が生まれ、淘汰されていく。その中で頭角を現しているのが神奈川県相模原市の株式会社絆だ。同社が安定した業績を保っている理由は、ベテラン職人の優れた技術力と、遮熱・断熱塗装、シリコン塗装やフッ素塗装など目的に合わせた多様な塗装ができる点に加え、施主や地域との“絆”を大切にしていることにある。顧客満足を高める様々な取り組みで信頼関係を築くからこそ、紹介による受注が絶えないのだ。
失敗を機に絆の重要性に気付く
前園 社名が「絆」とは珍しいですね。1回で覚えてもらえますでしょう。いつ会社を立ち上げられたのですか?
関 よく社名から連想して東北大震災後に創業したと思われますが、立ち上げたのは2008年です。私は震災で“絆”という言葉が頻繁に使われるようになる前から、絆の大切さに気付いていました。
前園 どういうことでしょう。ぜひお聞かせください。
関 かつて、兄と一緒に立ち上げた会社を倒産させてしまった経験があるんですよ。失敗の原因は何か、何が足りなかったのか、自問自答しました。そして、会社を大きくしようと焦りすぎたことが原因だったと気付いたんです。と同時に、必要以上に会社を大きくせず、ゆっくりゆっくり、お客様との絆、従業員との絆、家族との絆、地域社会との絆を深めていくことの大切さも痛感しました。