漢方家としての道を究めて
小島薬局の名を全国に
他店との差別化に成功し
漢方の店として認知度急上昇
山本 なるほど。小島社長は穏やかな方で、何でも話したくなりますね(笑)。漢方を扱い始めて、相談が殺到したのではないですか?
小島 いえ、それが、漢方相談を始めた頃は、26歳と若かったこともあって、かなり苦戦しました。もともと当店は漢方専門ではなく、界隈には古くから漢方のお店も多かったのです。チラシを配り、ポスティング雑誌に記事広告扱いでコラムを掲載し、お客様に 「パンダ通信」 というDMを出すうち、徐々にお客様も増え、国際中医師の資格を取ってからは、一気に認知度が上がりましたね。
山本 国際中医師とは、初めてお聞きしました。
小島 中国の漢方医に近いレベルの臨床力を、中国政府が認定する資格制度です。当時は日本で制度ができて間もなかったので、資格取得時には地元のローカル誌から取材されました。それに、資格認定のため通った学校では、中国でも権威のある先生と知り会うこともできました。現在、隔週木曜に来ていただいている寇華勝 (コウ カショウ) 先生、毎週水曜に来ていただいている林健豫 (リン ケンヨ) 先生ともご縁があって、ずっと良いお付き合いをさせていただいています。お客様から好評なうえ、私自身も、現場で多くのことを学ばせていただきました。その甲斐もあって、今年2011年の3月には、湖北中医薬大学という一流中医大学の客員教授に就任させていただいたんですよ。
山本 すごいですね! 難しい資格を取られたり、高名な先生に来ていただいたり、小島薬局さんならではの魅力ですね。そういえば、手相漢方というものもあるそうですが。
小島 そうなんですよ。手相漢方という言葉は私の造語なんですが、手相で健康状態を診る、いわゆる中国の掌紋医学に取り組んでいます。漢方を研究するうちに、極めたくなってきて。しかし、経験を重ねて腕を磨いても、見るだけで病気をすべて当てるのは霊感がないと無理ですよね。そこからスピリチュアルな世界に興味を持ち、関連の本を読み漁ったんです。
山本 読んだ中に、手相の本が?
小島 ええ、手相は時間軸を含む4次元を2次元に閉じ込めたものだと書いてあるのを読んで、「そういえば、脈は診てたけど、手相は見てなかったな」 と思って(笑)。手相は人生の縮図であり、健康の状態も現れますからね。
山本 手相って、恋愛運や仕事運の占いというイメージしかありませんでした。