他力本願を恐れない
人に力を借りることは恥ずかしいことではありません。むしろ、助けを求めるべきときに、支援を依頼できないことのほうが恥ずかしいと思ってください。大事なのは、自分が達成すべき目的や目標を見つけて、微力でもいいから一歩ずつ足を踏みだしていくこと。微力と無力は違います。どんなに小さくても無力ではない。微力を積み重ねる中で少しずつ周りの人を巻き込むことができたら、小さなうねりも大きなものになっていきます。ですからまずは、自分のプライドがちっぽけに思えるほどの大きな夢、達成すべき目的、目標を持ちましょう。
ギャップを感じるよりも、自分を顧みる
これは、お子さんをお持ちの方には、よくわかるのではないかと思います。要するに、話し手のほうが、どこまで本気でその言葉を言っているのか、その本気度が子どもに見透かされているように感じるんですね。
ですから、例えば若い部下の仕事に対するモチベーションが低いと感じ、その部下を叱咤激励する前に、まずは自分自身のモチベーションを疑うべきなのです。自分自身が心から今の仕事に情熱を注いでいると断言できるのか、まずは自分自身を顧みることが大事なのです。
大人にこそ、無限の可能性がある!
そうすると、若者や子どもから学ぶことはたくさんあるはず。そして、自分の夢、目的、目標達成のために、積極的に周りの力を借りればいいのです。おそらく、皆さんが今後会うことになる若者たちは、今の若者よりもさらに異なる価値観や考えを持っているでしょう。それをギャップだととらえずに、学ぶべきことの多い先生だと思って学ぶ姿勢で接してみる。
その中で、自分が目指すべきビジョンに向かって頑張ってみてはどうでしょう。意見の合わない若者に舐められているとか、生意気だとか考えてしまうのは、自身の視野が狭くなっているからです。真に目指すべきビジョンがあれば、他人の反応は、さほど気にならないはず。大事なのは、自分が達成すべき明確な夢、目的、目標を持って、そこに向かって足を踏み出していくこと。その時に若者たちは、あなたの情熱に駆られて、きっと後をついて来てくれるはずです。
第28回 若者からこそ、学べ
著者プロフィール
西村 貴好 Nishimura Takayoshi
一般社団法人日本ほめる達人協会 理事長
経 歴
1968年生まれ。大阪府出身の「泣く子もほめる!」ほめる達人。ホテルを経営する家の三代目として生まれ、経営術を学びつつ育つ。関西大学法学部卒業後、大手不動産に入社して最年少トップセールスを樹立。その後、家業のホテルを継いで経験を積み、2005年に覆面調査会社「C’s」を創業する。短所ではなく長所を指摘することが調査対象の企業成長に効果があると発見し、「ほめる」ことの重要性に気付く。数々の実績を上げる中で、2010年2月に「ほめ達!」検定を実施する、一般社団法人日本ほめる達人協会を設立し、理事長に就任。以降、検定を通じて「ほめ達!」の伝播に尽力している。著書に『繁盛店の「ほめる」仕組み』(同文舘出版)、『ほめる生き方』(マガジンハウス)、『心をひらく「ほめグセ」の魔法』(経済界)、『泣く子もほめる!「ほめ達」の魔法』(経済界)、『人に好かれる話し方41』(三笠書房)などがある。
日本ほめる達人協会オフィシャルサイト
西村貴好オフィシャルブログ
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