本庶佑教授のノーベル賞受賞に
日本男児の反骨精神を見た
本庶先生は74歳だってね。やっぱこの世代の日本人はこういうところがあるよ。反骨精神が核になってる。これが本来の日本人だな、って思ったよ。話によれば、先生はアメリカで研究生活を送っていたけど、ある時から子どもの教育のために日本に帰ったんだそうだ。日本はアメリカに比べて科学研究の予算が段違いに少ないけど、先生はそのこともわかったうえで、「だったら、この予算だと誰もできないような研究成果を、俺があげてやろうじゃねえか!」というふうに考えたんだそうだ。
こういう考え方をできる人が今ホントいないのよ。自分を信用しない人ばっかり。教科書とか偉い人の話はすぐ信用するくせに、自分の目と頭は信じない。判断を他人任せにして自分だけリスク回避を決め込むやつが多すぎる。本庶先生はその真逆を勧めている。だから私は感動したんだ。
人口800人の山里で
北陸一番の評判店を育てた社長
山下社長とは商業界(編集部注:連載コラム「ニッポン勝人塾」等で佐藤氏が10年以上関わっている業界誌系出版社)のほうで以前から知り合ってはいたけど、店にお邪魔したことはまだなくて、9月の18日に福井県の勝山市で仕事があったから、初めて行ったわけ。彼が車で迎えに来てくれて、勝山の市街から山に入り、渓を越え山を越えて、初めて降り立ったその白峰地域は、山里の村だった。人口わずか800人。掛け値なしの田舎。でも、こんな山里で、山下社長は先代の豆腐店を継いで、今や北陸で一番という評判の豆腐を育て上げた。
すごいよね。だって800人だよ!? そんなところで商売を継ぐなんて、理屈から入ったらありえないよ。しかも豆腐なんていう日持ちしない商品で。私、現地で「もし俺だったらやってたか?」と自問したけど、「できん!」と思ったもん。仮にこれが昔だったら、都会のものを情報のない田舎に持ってきて結構いい値段で売って儲けることもできたけど、今は田舎も都会も情報は一緒だ。「こだわりの豆腐」の価格相場もみんな知っている。荒っぽい儲け方はできない。しかも商圏人口は圧倒的に足らない。そこでやろうと思ったら、よほどのバイタリティと実力がないと無理だよ。山下社長はそれをわかったうえでやったんだ。すごいよ。マジ感動だよ。
やるもやらないも自分次第
理屈に逃げず、実践あるのみ
でも、言葉にすれば簡単だけど、なかなかできることじゃないよこれは。普通は途中で逃げたくなって日持ちする商品を売り始めたりしちゃうものなんだ。で、そっちが儲かるようになると肝心の豆腐がおろそかになり、日持ちする商品が飽きられる頃には戻る商品がなくて一巻の終わりだ。そんな現場をいくらでも見てきたよ。
山下社長も本庶先生も、豆腐だからどうとか予算がどうとか、そういう理屈で動いていないよね。やるもやらないも自分次第。そしてやるとなったら天下を取りに行くつもりで実践あるのみ。この気持ちが大事なんだと思う。
「100年企業」なんて結果論だ
セーブするな! ガンガン行け!
栃木は地元だし、会場もあるから、他県の倍以上の頻度で、それこそ毎月やる勢いで勝人塾を開いてきた。そんなペースを7年も続けたから、もうそろそろ一段階上のレベルを追求したくなってきたんだよね。
各地でやっている勝人塾はどちらかというと個々の参加者の事情に照らして今のビジネスをどう伸ばすかという話が主になっているが、参加者は創業者じゃない2代目3代目も多く、それこそ好きで始めたわけじゃない本業を親から引き継いで維持しているのはわかるけど、男ならば何かで天下を取りたいというのもある。ならばさらに発展させて新規ビジネスで天下を取りに行きたいという雰囲気も生まれてきたので。それに応えた形だ。
まあ正直なところ、私自身の欲求不満もあったかもしれない。だって、「企業としてどう生き残るか」とか、「100年企業」とか、そんなことばっか考える人が多いけど、私、そういうのやだもん。死んだ後のことまでわからんって(笑)。私の大先輩で憧れだったコジマ電機の小島勝平社長も、家電量販店で初めて売上高5000億円を達成したのに、人望も人脈もあって組織もちゃんとつくって後に残したのに、それでも、本人が亡くなったら業績が悪化して早々にビックカメラに取り込まれちゃったよ。ビジネスの世界なんてそんなもんなんだよ。
100年企業になろうと思ってなった企業って、いないと思うよ。100年続いたのは結果論であって、最初から「足るを知る」とか言って力をセーブしていたら、中身のない会社になってしまう。それじゃ本末転倒だ。幸いにもプレミアム勝人塾はベンチャーの立ち上げ支援の実績が豊富なテックウェーブ社のマスキンこと増田真樹氏も手伝ってくれるし、ここらで一発、みんなで天下を取りに行きますよ! ヨロシク!
10月17日~11月30日までの勝人塾
経営者の悩みを即解決! 少人数制・公開コンサルティング形式の経営者のための勉強会「勝人塾」。2018年10~11月は下記日程で行います。当日参加、大歓迎!
■10月23日スマホ時代のチラシ影響力最大化セミナー
https://www.shogyokai.co.jp/sp/seminar/63/
■10月24日第2回プレミアム勝人塾IN宇都宮
https://www.facebook.com/events/547780668984024/
■10月24日第69回とちぎ勝人塾IN宇都宮
https://www.facebook.com/events/864881100568949/?ti=icl
■11月6日第28回わかやま勝人塾IN紀伊田辺
https://www.facebook.com/events/722702844736929/
■11月8日第33回おおさか勝人塾IN大阪
https://www.facebook.com/events/260561381238747/
■11月9日第39回ぎふ勝人塾IN岐阜
https://www.facebook.com/events/2073708366225738/
■11月13日〜19日第13回アメリカ商業視察セミナー
https://www.facebook.com/events/1068085820036790/
■11月21日第38回にいがた勝人塾IN巻
■11月27日第12回とうほく勝人塾IN八戸
https://www.facebook.com/events/2095079777191778/
■10月22日 15:00~16:00 第3回「ニコニコチャンネル ニッポン勝人塾」
http://live.nicovideo.jp/gate/lv315877056
vol.24 天下を取りに行く気概があるか
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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