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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 長崎県出身。トロール漁船の漁労長であった父親の背中を見て育ち、自らも海に興味を持つ。東海大学海洋学部に進学し、卒業後は当時大阪にあった(株)関西海洋測量に入社。2005年に同社が(株)海洋技術と合併し、(株)セア・プラスとして社名変更する。東日本大震災が起きた2011年の6月に東北支社長に、2017年1月に代表取締役社長に就任した。【ホームページ
 
 
 
幼い頃から海に魅せられ、海洋学に興味を抱いていたという株式会社セア・プラスの坂本歩代表取締役社長。東日本大震災が起こった年には復旧・復興に携わるべく、東北支社を立ち上げ、慣れない土地での過酷な作業にも社員一丸となって対応してきた。そんな坂本社長が代表取締役社長に就任したのは2017年のことだ。これまでの活動について、また今後どのような事業展開を見せてくれるのか、女優の川上麻衣子さんが話をうかがった。
 
 
 

父に憧れ興味を抱いた海洋の世界

 
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インタビュアー 川上麻衣子(女優)
川上 セア・プラスさんは海洋調査を手がけているそうですね。今回初めてそういったお仕事があることを知りました。坂本社長は、昔からこの業界に興味を持たれていたのですか?
 
坂本 そうですね、私が中学生の頃まで父がトロール漁船の漁労長だったんです。その父親の背中を見て育ってきましたから、海と船には幼い頃から親しんでいたんですよね。学生の頃から漠然と海に関する仕事には就きたいと思っていました。
 
川上 なるほど。大学では海洋学を学んだとお聞きしました。
 
坂本 はい。東海大学で海洋学を学んだ後に、当時大阪にあった株式会社関西海洋測量に入社しました。阪神大震災のときには調査・測量も経験させていただきましたよ。
 
川上 海洋の調査・測量というのは、実際にどういったことを行うのでしょうか?
 
坂本 メインとなるのは、海底や河川、ダムの湖底の深さを測ることです。現在業界で主流となっているマルチビーム測深という技法を使い、線ではなく、面で測量しています。これによって、より精密な数値を出すことができるんです。また、港湾や航路において工事が行われた場合は、海図の水深を書き換える必要があるので、水深を測り、データ分析をして、海図の補正資料として提出するということもしています。