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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 埼玉県出身。納豆製造会社を営む家庭の長男として生まれる。父親からは後を継いでほしいと望まれていたが、長年の夢であったパイロットになるべく自衛隊に入隊。ヘリコプターの操縦士となる。しかし、28歳のときに父親が入院したのをきっかけに、家業に入ることを決意。日東食品(株)の2代目代表に就任した。自身が60歳になるときに、経営者として父親に勝っているよう、日々勉強を怠らない。【ホームページ
 
 
 
業務用納豆の製造・販売を続け、2016年に50周年を迎えた日東食品株式会社。代表取締役の長谷川健太郎氏は、子どもの頃から憧れていた自衛隊のパイロットになるも転身、創業者である父の後を継ぎ2代目代表に就任したという。パイロットとして身に付けた「航法の3要素」を経営に応用し、人々の健康に貢献し続けたいと語る長谷川社長。腸内細菌の解析事業を手がける鈴木啓太氏と意気投合し、新たな展開が浮上してきた。
 
 
 

自衛隊のパイロットから家業を継ぐ決断

 
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インタビュアー 鈴木啓太(サッカー元日本代表)
鈴木 学校や企業、ホテルや病院などに提供する業務用納豆の製造・販売を手がけていらっしゃる日東食品さん。昨年2016年に、創業50周年を迎えられたそうですね。長谷川社長は2代目とお聞きしました。幼い頃から、後を継ぐことを決めていたのですか?
 
長谷川 それが、私は子どもの頃から、パイロットになるのが夢だったのです。そして本当に海上自衛隊へ入隊し、ヘリコプターのパイロットになりました。
 
鈴木 ええっ、それは意外なご経歴ですね!
 
長谷川 試験に受かれば自衛隊のパイロット、民間のパイロット、そして航空管制官という3つの道を選べるようになっていまして。たまたまテレビで放送したリチャード・ギア主演の『愛と青春の旅だち』という映画の影響を受けて自衛隊を選びました。
 
鈴木 僕は飛行機が大の苦手なので、自分で操縦するなんて考えることもできません。でも、やはりパイロットという職業はかっこいいと思いますよ。夢だったパイロットを辞めて家業を継いだ理由が気になりますね。
 
長谷川 私は3人兄弟の中でたった1人の男で、父からも継ぐことを期待されていました。ただ、とにかくパイロットになりたかったので、会社を継ぐことに積極的ではなかったのです。そんなとき、創業者でもある父が病気になってしまいました。病院へ見舞いに行くと、だんだん父の姿が小さく感じられるようになってきまして。これは私が家業を継がなければならないと、誰に強制されたわけでもなく自ら決断し、28歳で自衛隊を辞めて移りました。そして2年後の1996年、父の後を継ぎ代表に就任したのです。
 
鈴木 異業種からの転職で、しかも、創業者と比較されがちな2代目という立場。経営者として、どのようなお気持ちで取り組んできたのでしょう。
 
長谷川 私が意識したのは、創業者の息子だからといって自分の考えが全て正しいわけではないと自覚すること。スタッフ全員に「その通りだ」と納得してもらえる言葉をかけられるよう、自らが力をつけなければならないと考えました。