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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

取引先と従業員を思い
安全な足場を築く鳶会社

 

職人とその家族も大切に

 
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山田 それから弊社では、職人から「妻を病院に連れて行きたい」とか、「明日は子どもの学芸会で」と言われたら、「よし、行ってこい!」と快く送り出しています。というのも、やはり「なんのために仕事をするのか」と考えると、自分自身と家族のためだと考えているからなんです。現場が忙しい時に職人が欠けると多少なりとも大変ではありますが、家族のためなら当然だと思っています。
 
鈴木 そのお話を聞いて思い出したのが、レッズのペトロヴィッチ監督です。彼は選手と顔を合わせると必ず「家族の調子はどうだ。何か困ったことがあったら遠慮なく言ってくれ」と声をかけてくれました。加えて、「生きるうえで最も大切なのは家族だから、家族の問題を解決するためなら、休んでもかまわない」と言うんですよ。僕も1度、娘の体調がよくない時に練習を休ませてもらったことがあります。そういう心遣いがあると、仕事に戻った時、「この人のために頑張ろう!」と思えるものです。
 
山田 許可した側としても、「昨日はありがとうございました。学芸会で子どもが喜んでいました」と笑顔で言われると、心から良かったと思います。
 
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鈴木 お互いにとって良いことですよね。
 
山田 我々の仕事で大事なのは、何を置いても現場の安全の確保と、「山田組に頼めば大丈夫」だと、お取引先様に信頼していただくこと。鳶というのは地上100m、200mといった高くて何もないところに足場や鉄骨を組んでいく仕事です。たとえどれだけ施工実績があっても、1度でも事故を起こせば一瞬で信用が失われます。ですから万が一にも事故が起きないよう、小まめに現場を回って指示を出すようにしているんです。
 
鈴木 山田社長が懸命に現場を回っている姿を見たら、現場スタッフの意識も違うでしょうね。