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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
城 フルオーダーのウクレレを制作するブルームーンクラフトさん。どのように制作を進められるのですか?
 
高達 まずお客様のご希望、指の長さや太さ、熟練度、音の好み、目指す音楽性などを把握します。それらを加味し、板の材料やデザインを考え、お客様一人ひとりに合わせたウクレレを生み出すんです。特に当工房の強みは、女性向けのデザインに力を入れているところ。素敵、キレイをテーマにハワイアンジュエリーのメーカーとコラボし、シルバージュエリーなどの美しい装飾品を施したデザイン性の高い作品を制作しています。
 
城 確かに見た目も美しいなぁ。高達代表はいつからウクレレづくりを始められたのでしょう。
 
高達 50歳を超えてからです。というのも私は32年間、百貨店に勤務する会社員だったんです。
 
城 全くの別分野ですね! どのような転機があったのでしょう?
 
高達 50歳を機に、これからは組織に所属するのではなく、自分の力で何かやってみたいと考え退職したんですよ。そこからギター制作教室に入校しました。「プロになるつもりなので、厳しく指導してください」という私の熱意に先生が応えてくださり、マンツーマンで指導していただくこともありました。おかげで2年という短い期間で、技術以外のことも含め多くのことを学べ、本当に感謝しています。その後、知り合いを通じて制作を始めたのを機に依頼が続き、気付けば工房を構えていました(笑)。
 
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城 高達代表の才能と努力がよくわかるエピソードですね。ギター制作からウクレレ制作に移られたきっかけは?
 
高達 知り合いのプロのギタリストにウクレレ制作を依頼されたことです。「ウクレレはギターに比べるとネックがかなり細い。ステージで持ち替えた時に違和感があるのでネックの太いウクレレをつくってほしい」というオーダーでした。人によっていろんな要望があるんだなぁと初めて知りました。それと材料のハワイアンコアの木目の美しさに魅了され、それからは試行錯誤の毎日で、ウクレレのことばかり考えてきたんです。