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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 東京都出身。学生時代はサッカー、アメフト、ボクシングとスポーツにあけくれ、大学を卒業後は父親が創業した総合不動産・建築関連会社の(株)仁幸に入社。営業から雑務まで業務全般を経験し、7年後に専務に、さらに5年後に2代目代表取締役社長に就任した。会長の父と共に、実務面での指揮統括に携わり、2007年からは先代からの経営哲学をベースとしてマンション総合管理業へ集中する経営方針を打ち出し、新たなステージを踏み出している。
 
 
 
時代の変遷を超えて生き延びる企業が見失ってはならないもの――創業者の哲学。企業は次世代に継承される理念を見失うと利潤追求のための装置に堕し、社会における存在価値すら疑われるようになるだろう。総合不動産建築業の株式会社仁幸を父親から受け継いだ小山友宏氏は、その機微をよく知っているようだ。地域社会に“仁”で接する先代の哲学を地域発展へのビジョンに昇華させ、資産運用管理と地域密着型のマンション総合管理を柱とし、現在は株式会社アークマネージメントとして飛躍を期している。
 
 
 

地域に密着したマンション総合管理会社

 
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インタビュアー 名高達男(俳優)

名高 本日は、マンション管理のエキスパートとして定評のある株式会社アークマネージメント(旧・株式会社JKフロンティア)にお邪魔しています。もともと株式会社仁幸の時代から地元板橋区で40年の実績を誇る不動産管理会社とおうかがいしましたが、社長がお若いことに驚きました。
 
小山 当社は1973年に私の父が建築設計事務所として創業して以来、管理業を始めとする不動産・建築に関する幅広い事業を、板橋区を中心に展開してきました。私は2007年から代表取締役社長として実務面の指揮を執ることとなりまして、現在は地域密着型のマンション総合管理会社として事業の再構築を進めています。
 
名高 経年と共に業務内容の拡大に走る企業が多い中で、あえて事業の集中化を図ろうということでしょうか。
 
小山 いや、むしろ、当社が蓄積してきたエッセンスをさらに前面に押し出していこうとするものです。当社は不動産建築物を、投資対象物件ではなく、あくまで “お客様が住まわれる場” と捉えてきました。現在は代表取締役会長として事業全体を統括している先代も常々、「うちは不動産投資会社じゃない」 と言っていました。従来の不動産会社とは一線を引いて不動産管理業に集中することにより、逆に事業の幅が広がっています。