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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 青森県出身。中学を卒業後、俳優を目指して上京。定時制高校に通いながら俳優として活動しつつ、葬祭業のアルバイトを始めた。徐々に葬祭業を本業とし、大手を含む複数の葬儀社で20数年間のキャリアを積む。前職の葬儀社が解散されたのを機に、葬祭業者として続けていく使命を感じて(株)セレモの森を設立。時代の相に合わせて理想の葬祭業を実現すべく意欲を燃やしている。
 
 
 
「平常心でいられないときに、葬儀社主導で話が進められてしまった」「当初の見積もりに追加料金がかかった」・・・ 葬儀の話題には葬儀社への不信感がつきまとうことも多い。しかし、旧弊にとらわれることなく、遺族が真に望む形の葬儀を執り行い、かつ費用を予算内に抑えることができるはず――「セレモの森」は杉渕健一氏のこんな想いから創業された。劇的に変化する葬祭シーンにおいて、これからのニーズに応える葬儀社である。
 
 

役者志望から
葬祭業へ転じて20数年

 
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インタビュアー 名高達男(俳優)
名高 杉渕社長は、若い頃は役者を目指されていたそうですね。
 
杉渕 はい。高校時代に役者を目指して上京し、定時制高校に通いながら演技を勉強しておりました。劇団に所属し、映画やテレビ、舞台などのエキストラの仕事を少しずつこなしていましたが、とてもそれだけでは生活できないので生活費を稼ぐために葬儀社のアルバイトを始めたのが、この業界に入ったきっかけです。
 
名高 独立までに、複数の葬儀社を経験されたんですか?
 
杉渕 はい。変死専門の葬儀社や大手葬儀社、地域密着型の葬儀社などに勤務しました。私は劇団で発声練習をしていたため、声質が良かったんでしょうね。大企業の社葬で司会をさせていただいたこともあります。
 
名高 そして独立されたのは、どのようなきっかけで?
 
杉渕 最後に勤めていた地元の葬儀社の社長が代議士に立候補することになり、会社を解散してしまったんです。私としては20数年間、葬儀の仕事を命がけでやってきましたし、亡くなった方に誠意を尽くすことを心がけてきましたので、この仕事を途中で投げ出すわけにはいかなかったんですよ。だから会社を立ち上げ、これからは自分で責任を持ってやるしかない、と覚悟を決めたわけです。