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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自分らしく輝ける
コーヒー製造で就労支援

 

「BE ME」に込めた思い

 
千葉 そもそも、どういった経緯で土田代表はこの事業所を立ち上げたのでしょうか?
 
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土田 私はもともと社会福祉法人に勤めており、そこで障害者支援に取り組みながら、長年にわたり経験とノウハウを培ってきました。福祉職のやりがいは非常に強く、自分の実績を活かして多くの方のサポートがしたいと考えて独立を決意したんです。その後、2023年3月に弊社を設立し、同年7月に当事業所を立ち上げました。
 
千葉 長らく貢献してきた福祉業界でさらにチャレンジしたいという思いを胸に、立ち上げられた事業所だったのですね。「コーヒーロースタリーBE ME」というネーミングには、どんな由来があるんですか?
 
土田 「BE ME」には“自分らしく”という意味がありまして、利用者様も職員もみんなが自分らしくいられるように、との思いを込めているんですよ。これは福祉支援においても基本となる考え方で、自分らしくいられる状態こそ心身が安定していて、その方の能力を発揮するために重要な要素の一つなんです。
 
千葉 利用者さんやスタッフさん全員が自分らしく仕事に取り組める事業所にしようと、屋号に熱い思いを込めたわけですね。自分のできる精一杯の努力を他人に喜んでもらえたときこそ、人は自分らしく輝けると私も感じています。
 
土田 世界のトップで競っていた千葉さんの場合、なかなか“自分らしく”と言っていられないくらい過酷な経験もされてきたことと思います。これまで、自分らしさをどのように見つめ、感じておられたのでしょうか?
 
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千葉 私は思春期の頃、自分に自信がなかったんですよ。でも、駅伝の数合わせに誘われて陸上を始めたことを機に、一生懸命に走っているときだけは自分が輝けるような気がして、少しずつ自信を持てるようになっていったんです。最初はレギュラー入りできずに沿道からみんなを応援していたのに、目の前の小さな目標を一つひとつクリアしていくうち、気付けば自分が思いもしなかった世界の舞台に辿り着いていました。自分自身のウィークポイントを受け入れつつ、プラスの部分を伸ばすことで自信と笑顔が生まれて、自分らしさにつながるのだと感じています。
 
土田 素晴らしいお話をありがとうございます! 当事業所としても、利用者様が作業に取り組む中で自信を育みながら、自分ならではの笑顔でいられる。そんな環境づくりにこだわっています。ですから、千葉さんのお考えを聞いて、大変共感しました。