甲斐　自社で引き受けた仕事は外注を挟まず、必ず自社で責任を持ってワンストップでやり遂げることです。もちろん、工事に手を抜かず、高いクオリティできれいに仕上げることは常に心がけています。外注や下請け業者を挟むと関係者間の意思疎通や連絡がうまくいかず余計なコストがかかり、お客様の不利益につながってしまうこともありますからね。
 
水野　なるほど。工事のクオリティにも影響しそうですね。
 
甲斐　おっしゃる通りです。何社も下請けを挟むと、末端の業者は元請け業者が契約した工事費用の数割ほどの費用分で施工することになります。しかし、当然ながらお客様はもとの工事費にふさわしいクオリティを期待しますよね。でも、費用の実態が伴っていなければ職人の士気も下がり、手抜き工事が発生してしまうかもしれません。塗装は建物の外観にかかわるので、一見きれいに仕上がったように見せることは簡単です。しかし手を抜くと、年月を経て必ずほころびが生じてきます。それではお客様の印象も悪くなってしまいますし、新たなご依頼をいただけなくなってしまうわけです。
 
水野　工事の質が低下すれば、会社の信用も低下してしまいますね。それに、元請け業者を信用して工事をお願いしたのに、実際に現場に来たのが別の業者だと、お客さんにとってはそれだけで不信感につながりかねないと思います。