バブル崩壊期に解体業界へ
新居 はい。解体事業、金属資源の買取事業、そしてスポーツ事業の3本柱を軸に事業を展開しています。
駒田 とても興味深い多角化戦略です。まずは話しやすいところで、会社設立までの新居社長の歩みから教えてもらえますか。
新居 弊社は解体業からスタートしていまして。これにはバブル崩壊という時代背景が深く関係しています。当時私は私立の高校に通っていて、バブルがはじけた結果、同級生40人くらいが家庭の事情で退学していく酷い状況に直面しました。私自身も、大学に進学して教師の道を志していたのですが、断念せざるを得なくなってしまいましてね。就職氷河期まっただ中で高校を卒業し、アルバイトで解体工事を始めたんですよ。そして、経験を積む中で、21歳のときに独立しました。
駒田 あの時代は本当に大変でしたよね。アルバイトから独立まで解体業を続けられたモチベーションはどんなところにあったんですか?
新居 とにかくお金の回りが早いという点です。回りが早ければ、とりあえず食べるのには困らないわけですから。ただ、お金が回るようになってきて、会社に人を増やし始めると、会社経営も厳しくなって大変な時期も経験しました。