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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

新しいワークスタイルへの 配達員側からの提言
UberGuild株式会社 代表取締役 山下卓人

 
プロフィール 秋田県出身。音響技術者としての国家資格を取得し個人事業を行いながら複数の飲食店などを経営。上場企業の社員なども経験し、2016年に日本に上陸したばかりのUber Eatsに出合う。自らも配達員として働きながら、SNSなどを通じて業界の業務環境改善やシーンの向上に貢献した。2021年にUberGuild(株)を立ち上げ、9月からは厚生労働省・東京労働局認定の労災特別加入団体としてギグワーク配達員の労災加入業務を行う予定。【ホームページ
 
 
 
コロナ禍で需要が急増したフードデリバリー産業。その一端を担う配達員も、時間に捉われない自由な働き方ができる「ギグワーク」として注目されている。しかし、労働保険に加入できないなど、自由がゆえの代償も大きかった。そのような業務環境や配達員コミュニティの意識共有などを向上させるべく、立ち上げられたのが配達員で構成する労働組合「UberONION(ウーバーオニオン)」だ。運営するUberGuild(ウーバーギルド)株式会社、山下卓人代表取締役に話を聞いた。
 
 
 

世界最大規模のギグワーカーコミュニティ

 
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インタビュアー 嶋大輔(タレント)
 Uber Eatsなどのフードデリバリーの配達員で構成する労働組合「UberONION」。その運営団体が、UberGuild株式会社さんです。まずは代表取締役を務める、山下社長のこれまでの歩みを教えてください。
 
山下 私は高校卒業を機に秋田県から上京し、新聞奨学生として専門学校に進学しました。その後は音響技師として働きながら、飲食業をはじめ、さまざまな仕事を経験させていただきました。自らの飲食店経営なども経て、2016年にUber Eats(ウーバーイーツ)の配達員としてギグワークを始めたんです。その中で、ギグワーカー、飲食店、注文ユーザーの三者がみんなハッピーになれればと考えるようになり、配達員同士で課題を話し合ったうえで、改善へとつなげる活動などを行わせていただき、それを2021年にUberGuildとして法人登記を行いました。
 
 ご自身がギグワーカーとして仕事を経験し、そこで得た仲間と一緒に現在の活動をしているということですね。その仲間の数は、どれぐらいいるのですか?
 
山下 フォロワーという形で良いのなら、2021年7月現在で約5000名います。世界にたくさんある配達員コミュニティの中でも、最大規模なんですよ。
 
 世界最大規模とはすごいな! どんな活動に取り組まれているのか、じっくりとうかがいましょう!