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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

新鮮な魚を贅沢に堪能 会話を楽しむ本格寿司店
鮓臣 店主 松尾和臣

※営業目的のお電話は固くお断りいたします。
 
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インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
畑山 兵庫県加古川市にある寿司店、鮓臣(すしじん)さんにお邪魔しています。JR神戸線の東加古川駅から徒歩8分という立地で、雰囲気の良いお店ですね。まずは、開業するまでの歩みから教えていただけますか?
 
松尾 小学2年生から大学まで野球一筋で、甲子園に出ることを目標に突っ走っていたので、そこから先のことを考えておらず、引退してから目標を見失ってしまったんです。その後の進路をどうしようか悩んでいたところ、監督が千葉県のスーパーを紹介してくれまして、大学卒業後は生鮮部門で5年間勤めました。30歳で神戸の実家に戻り、高校時代の同級生に紹介してもらった三宮の寿司屋で働くことになり、オープンから手伝って10年間修業しました。その後独立して鮓臣を開業し、今年2024年で6年目になります。
 
畑山 紆余曲折あって、たどり着いたのがこのお店だったんですね。もともと、独立したいと考えていたのですか?
 
松尾 実をいうと、最初は寿司職人になりたいとは思っていませんでした。三宮の店の仕事は夜だったので、昼夜逆転し2ヶ月で手が荒れてボロボロになり、体重も激減してしまって、辛くて大将に辞めたいと泣きついたのですが、「もう少し頑張ってみたら」と諭されてしまったんです(笑)。その店には先輩がいて、その人よりうまくなりたいと目標を立てて、とにかく頑張りました。その辛かった経験があるからこそ今があると思っているので、大将にはとても感謝しています。
 
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畑山 大変な修業時代だったんですね。一度辞めたいと思ったにも関わらず、そこから10年も続けられたのはすごいですよ。野球で培った忍耐力や継続力が活きている証拠だと思います。この仕事が楽しいと思えるようになるのに、どれくらいかかりましたか?
 
松尾  1年経つと仕事の流れがわかり、2年経つとさらに技術を磨きたいと思い、3年目にはこの仕事のおもしろさがわかってきましたね。
 
畑山 やはり、仕事の楽しみを見出すのに3年はかかるものなんですね。
 
松尾 そうかもしれません。その頃から、自分なりにいろいろと工夫できるようになってきて、大将からいろいろなアドバイスを聞くうちに、自分の店を開きたいと思うようになったんです。